応募結果発表

第11回 (締め切り/2003年7月31日)
総評
 応募点数のわりにはユニークな――その人ならではの企画が散見された。が、企画としての完成度の点で、2点の選出となった。
 ひとつ気を付けて欲しいのは、切り口としては面白味を感じるものの、読者の視点を忘れてしまい、企画書が独り善がりなアピールになってしまいがちなことだ。「誰に、何のために、読んでもらう本なのか?」ということを十分に意識し、企画書を仕上げて欲しい。

『700万円台の究極のローコスト住宅』
ペンネーム KH
アドバイス  「700万円台で注文住宅が建つ」という殺し文句が効いている。手抜き工事によるトラブルもよく見聞きする昨今、本当に700万円で家が建つのか? という疑問も含めて、ものになりそうな点では大いに興味を引かれた。しかし、企画書としては……。
 正直なところ、構成や目次がなければ、それ以上の判断のしようがない。そういう意味で、今回は次点どまりにさせてもらった。企画書としての再提出を期待したい。【田】
『あなたの知らない建設業界』
ペンネーム 水城 郁
アドバイス  女性の著者で、建設業界本という切り口は珍しく、斬新である。この手の類書も少なく、爆発型企画というわけではないが、ジワジワロングセラー型の企画になりそうな点が期待できる。また、ベストブックを狙っているあたり、なかなか出版社のカラー、ジャンルもよく研究している。
 企画書は、平均点をクリアーしているが、問題は、文章力である。経験があり、情報を知っていることと、それを読者に伝えることは異なるので、第1章あたりの文章力を拝見したいところだ。企画者の年齢が32歳というのは、キャリアとしては微妙である。だからこそ、文章力で差をつけて欲しい。【沢】
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