応募結果発表

第10回 (締め切り/2003年3月31日)
総評
 今回は端境期だったのか、応募点数が少なかった。が、実現度が高そうなものが2点選出できた。また、以前にもあったが、海外からの応募もあった(勿論、日本人)。嬉しい限りである。
 尚、今後のためにひと言。「誰にどんな目的で読んで欲しいのか」が、はっきりと感じられる企画は通りやすい。逆に、構成が簡単にしか書かれておらず、かつ目次が書かれていなければ、まず、次点にすら選ばれることはない。【田】

『職業外伝 すたれゆく職業人たちの人物ルポ』
ペンネーム MA
寸 評  ヘビ屋、指物師、彫師、テキ屋、チンドン屋――。怪しすぎて、ゾクゾクしてくる。
 私自身、「昭和の記憶」というNPOを運営しており、以前から、「失われた職業」というテーマを扱ってみたいとも考えていたため、強い関心と共感を覚えた。
 企画書の構成もしっかりしており、意気込みが強く表れている。私は、実現するかどうかという尺度で審査しているので、この企画書は強く響く。22世紀に残る作品に仕上げたい。 【池】
『トリノ 街めぐり手帖』
ペンネーム KK
アドバイス  2006年冬季オリンピックまであと、3年だが、この手の企画は、各版元が水面下で企画していることはいうまでもない。そうなると、あとは、差別化である。サブタイトルの「裏通りをぶらりと抜けるように 街を知る 旅をする」は、なかなか頭に残るコピーだが、タイトルの「トリノ 街めぐり手帖」は、今ひとつ訴求力に欠けている。希望出版社も、トラベルジャーナルや、東京書籍など、かなり業界版元に詳しいセレクションである。
 ロングセラーというよりも、冬季オリンピック前後に盛り上がり、各書店でフェアが開催され、オリンピックが終わると、一般的には棚に移動したり返品されたり、となることが想像される。
 トリノという場所が、ローマやミラノ、フィレンツェなどと比べるとマイナ―な点も気になるところである。
 編集者や読者に、読ませる+αがあると、PASSできると思う。企画者の略歴を見ると、かなりトリノ通なので、タイトルや+αも含めて、もっと焦点を絞って練れば、K点を越えられるのではないか。 【沢】
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