5時から作家塾
『おいしいパート生活の選び方、始め方』
への金澤良昭氏(プロデューサー)からのアドバイス
(応募された企画書)   (アドバイス)
【タイトル&サブタイトル】




おいしいパート生活の選び方、始め方
〜パート、アルバイトで失敗しないために、
仕事内容や現場の実例を紹介〜
タイトルには「面白さ」「わかりやすさ」「親しみやすさ」が必要。もう一ひねり欲しいところ。
たとえば以下のような感じではどうだろうか。
「パートいきましょう!」(ぱっとにかける)
「おいしいパートでエンジョイ人生」

それから読者も想定したタイトルもアピールしやすい。
「40代主婦が書いたパート生活の達人」
【希望する出版社】
かんき出版
情報センター出版局、ぱる出版などもある。
【本体価格】
1200円
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【企画意図】
1、仕事を選ぶための参考に。
2、実例働く側で注意しなければならない点。
3、将来の独立、起業も考えて。

いろいろ職種を変えてもいまいちスッキリしないものです。働く期待と職場での現実の大きなズレを感じるばかり。ほんの少しでも事前に役立つ情報があれば覚悟もできるものだが。パート。アルバイトそして内職をするにあたっての参考になればと考えます。
この手の本のポイントをきちんと押さえており評価できる。ただし読者についての情報が欠けている。パート人口などを入れると説得力が増す。
【対象読者】
専業主婦に物足りなさを感じつつ、空いた時間を有効に使いたいと考える家庭の主婦、定年後も働きたいと考える人。自分のやりたいことのために生活費をアルバイトで賄いたいと考える人。そして多くのフリーター。
  想定読者層を広げすぎている。これだと20代から70代までとなるがやや無理がある。著者と同じぐらいの年齢層に絞ったほうが無難。
【構成】
リストラの流れに沿って日本の会社はどこもかしこも今や正社員は削減の傾向にあります。かわって企業の労働を支えるのはパートやアルバイトの労働者です。
第一章 適職を見つけるために情報収集
第二章 パート、アルバイトでもやりがいは見つけられる。
第三章 パートといえども職場でそれなりの達人になるために
第四章 伸びる職場、楽しい職場の見極め方法
第五章 パートへの待遇は真剣に対応してもらおう。
第六章 自分の肌にあった職場の色を見つけよう。
第七章 求人側条件ばかり見てては誤りのもと。
内容的にはこれで網羅されていると思う。

あとは書く切り口が問題。愚痴的になりやすい体験談などを、いかに読者が読んで役に立つ「知恵」にまで昇華させて書くかが重要だ。

仕事ものの定番メニューとして「採用されるためのハウツー」がある。もう少しページをとったほうがよいだろう。
【版型・ページ数など】
四六、180ページ
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【目次案】
1章(20p)
パートの楽しみ、やりがい、とりあえず仕事がしたい。お金を貯めたい、将来は起業するのが夢、伸びる業績、やりがいを見つける、
2章(40p)
パート情報は身近な所から集めよう、こちらの希望条件を決めよう、地域、場所、勤務時間、時間給ボーナス、社会保険あのてこのての情報収集、職業安定所、新聞折込チラシ、電柱張り紙、耳より口コミ情報、求人側情報ばかり信用しては誤りの元、厳しい求人条件、年齢の壁、重要な扶養家族控除、税金問題、選ばれるために、嘘もあたりまえと心得よ、
3章(50p)
職場の見極め、こんな会社は気をつけよう、常に求人している会社、出入りが激しい、面接に行って借金を申し込まれる。助成金目当て、自分の肌にあった職場を見つけよう、職場の実態、乗り気じゃなくてもやったら気に入った、みなさん色々です、イジメ、無視、悪口、噂、密告はあたりまえ、グチがこぼれ苦悩の毎日、活躍しすぎてもいけない、危険が潜む職場、はびこるマルチ商法、霊が出る、息子の自慢話をする同僚、楽しい飲み会と旅行、ご一緒の出勤がバレ、先輩には付け届けを欠かせません。会社の常識は世間の非常識、社長といってもただのおっさん亭主よりも厄介者、おぢさんばかりで落ち込む毎日、恋人気取りで言い寄るオヤジ、変な怪しげな仕事もやってます。寝て出世を取る女、ついに亭主からそれ見たことか、夜遅くまで営業しても売上は伸びないもの、
4章(20p)
内職は空いた時間を有効に使いたい、通勤の無駄は無いが単価が非常に安い、座り仕事は楽だけど運動不足、手先の器用さはボケ防止、
5章(40p)
具体的職場例、モデル系、住宅展示場案内嬢、テレビ番組エキストラ、お水系、フロアレデイ、ウエイトレス、洗い場、営業系、生保レデイ、テレホンアポインター、デパート派遣社員、作業系、工場の軽作業、アパレル値札付け、道路工事警備員、歯科助手、配達系、宅配便、ヤクルトおばさん、ダスキンお届け、新聞配達、学習教材配達、事務系、一般、端末データ−入力、スーパーレジ係、内職系、在宅でセットアップ、子供相手のお教室、
6章(10p)
まとめ、永遠に働き者である為に、こつこつやって貯金が一番
詳しく書かれていて、わかりやすく説得力がある。
【ペンネーム 年齢】
TT 42歳
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【著者の立場】
学生時代のアルバイトや卒業して勤めた丸の内のオフィスや子育ても概ね目途がつき再びパート勤め。十種以上のアルバイト転職経験とパート仲間から集めた貴重な情報を合わせてパートを考えている人々に提供できる。
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★ 総 評 ★
 経済環境からみるとパート、アルバイトの重要性はいよいよ増すだろうから需要はあると思う。またアルバイトには正社員と比べるとネガティブなイメージがあるが、ここでは見方を変えてアルバイト・パートの良さをクローズアップしてほしいところだ。
 企画書自体はもう少し女性らしさを生かしたソフトなタッチの書き方のほうがよい。また42歳という年齢は有効的に利用すべき。同年代の著者が書くものは共感が得られるので対象読者もその辺に絞るとよい。
 ハウツーものとしての、書くスタイルを企画書のどこかで明示すべき。「セオリー」「体験例」などをどのような割合で、紙面に載せるかを具体的に提案しよう。たとえば最近の入門的なビジネス書は見開きページで内容が完結するスタイルのものがある。そういったものも参考に。